横浜7THアベニューに御来場頂いた方々感謝します。
今回楽屋を訪れると『本日楽屋禁煙』との張り紙が。
これが『本日大麻禁止』とあるなら納得する(福生の『チキンシャック』の楽屋にはデカデカと達筆な字で『大麻吸うな!』とある)。
「う~ん」と首を傾げる。7THも権力に屈したのかと思っていた矢先GuitarのROSSOは、
「関係ねぇ」と内弁慶な不良台詞を吐き、タバコに火をつける。
「何でロックなブッキングで禁煙なんだ?」と再度声に出し考えていたが、理由が一切分らなかった。
で、ライブを終え珍しく7THのスタッフと談笑。
そこで楽屋禁煙の理由を知る。
「出演バンドで今日高校生がいるんですよ~」との事だった。
なんで大人が高校生の為に禁煙を強いられているのだろう?
高校生の頃、俺はタバコだけじゃ納まらず色々な物を吸っていたし、そんな事を制限するライブハウスなど、スタジオACT位だった。
これは余談だが、20年位前に立川ACT(今あるのか知らないが)で知り合いがBACK-TICKのコピーバンドでライブ出演するからと言う事で見に行った。
もう考えられない超ド級のヘタクソなボーカルで、
「何故?」と彼の聴覚を疑いたくなるくらいだった。健常な聴覚なら自分で、
「あ、これはヤバイ。人前で歌っちゃいけない」と気づくはずである。完全に聴覚がジャイアンなのである。
で、そんな過酷な状況で、且つ興味の全く無いBACK-TICKを30分くらい惨敗気分で見せられ、物凄くブルーになっていた。
すると完全に目が飛んじゃってるパンチパーマの男が俺の目の前に現れ、ボディー・ビルダーよろしくナイス・ポーズで俺に猛アピールを仕掛けてくる。
「?」と、その彼から嗅ぎ慣れた香りがしヒクヒクと鼻を使い記憶を辿りその香りの正体は『シンナー』だった・・・
「ちょっと匂うぜ」と俺が彼に囁くと、ナイス・ポーズがフリーズし、両目をグルグルと忙しく動かし、錯乱気味な脳味噌をフル回転させている様子だった。
すると彼はポケットから小さな瓶を取り出し、飲み口をティッシュで押さえ瓶を逆さにし液体をティッシュに湿らせた。
「はい、あげる」とニコニコしながら俺に差し出してきた。
「う~ん」と俺は躊躇した。中学3年の冬に『一ヶ月限定シンナー友の会』を発足させ、文字通り一ヶ月間シンナーを吸いまくり、それはもう大いに楽しんだ。
「シンナーに悔い無し!」と叫び、それでシンナーから足を洗ったのである。
差し出された丸まったティッシュを3秒間眺め、
「いただきます」とティッシュを受け取り、咳を抑える様に軽く握り締めた拳を口元に運び呼吸を開始。
あっという間に幸せが舞い降りてきてライブ会場が花畑に変わる。先程までの落ち込んだ気分が嘘の様だ。
で、次のバンドが登場となりボ~っと見ていると、パンチパーマが舞台に上がり聖飢魔Ⅱの『蝋人形の館』を熱唱。しかもかなり上手。
場内が盛り上がり始める。曲間ではなんと水分補給ではなくシンナー補給しているパンチ。
するとACTのスタッフのオバちゃんがPA席からマイクパフォーマンスを展開。
「え~、只今会場内に不審な匂いがします。どなたかシンナーやラッカーを吸引されてはいないでしょうか?」
「僕で~す!」と手を上げるキチガイはいない。
暫く女子の戸惑いの声がザワザワとあがり、軽いシンナー中毒になっている俺はニヤニヤ笑い出す始末。
「中断を余儀なくする事になりかねないのでご注意下さい」と言い、ライブが続行。
パンチは完全に今の中断の時間も吸いまくっていたので完全に呂律が回らなくなり、
「ふんぎゅぅ~~~~」としか喋らなくなりそれが可笑しくてゲラゲラ笑う俺。
結局パンチは途中で歌う事が不可能になりライブ終了。
オバちゃんは怪訝な視線を場内に撒き散らし犯人探しに躍起になっているが、素人が見たって犯人はパンチなのにオバちゃんは分っていない・・・
まぁ現在シンナーを吸引している子供達を見かけなくなったし、新宿のアルタ前に週末乱立していたシンナー売人も見かけなくなった。
タバコくらい良いじゃない、吸わせてよ7THアベニュー・・・
現在ライブ以外では禁煙しているワタクシにとっては唯一の楽しみなんだから。
でもなんで高校生が居ると楽屋が禁煙になるのだろう?
教えてよスギエさん!
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また吐いちゃった
by craphead
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